それは京都四条にある『クンパルシータ』。
木屋町通りを少し北に行き、西に入った路地にある喫茶店。
数年前、深夜に四条でお茶できる場所を探していたところ、見つけたのです。
そこはあまりにも不思議な空間でした。
むせ返るような暑さと豪華な装飾。
音楽はひたすらタンゴばかり流れていて、夢の中に迷い込んでしまったかのような気持ちになりました。
そして、この店主のお婆さんもとても不思議な雰囲気なんです。
好奇心が疼いたんでしょう。
僕はついついお婆さんに話しかけてしまいました。
そうしたら、そのお婆さんはとても話し好きらしく、かなりの時間を話に費やしてくれました。
このお婆さんのお話、本当に面白いんです。
タンゴの魅力や、この店を始めた当事の出来事、今の京都についてなどを語ってくれるんです。
確か、創業したのは、戦後直後の昭和21年。
丁度、60年前。
店主のお母さんが始めたらしい。
当時はコーヒー豆を入手するのがとても難しかった事。
そして、戦後でごくわずかの配給しかもらえなかったので、闇市が本当にありがたかったなど、自分の知らない京都のことをたくさん知り、本当にわくわくしながら聞いていました。
さて、ここのコーヒーはとにかく濃くて苦いんです。
でも、すごく愛情を感じれるから好き。
時間をとってもかけて作ってくれます。
ただ、その時間が半端じゃないんですよ!
僕が初めて行った時はコーヒー一杯が出てくるのに1時間30分かかりました(笑)。
そして、次のときは3時間かかりました!
でも、未だにこの店を愛する人達が店を訪れます。
かつて、勝新太郎さんや中村玉緒さんも京都へ来た際には顔を見せたという。
95歳を迎える店主のお婆さんが心を込めてコーヒーを入れてくれる店、「クンパルシータ」。
ぜひ、余裕あるときに行ってみてください!

